2008年12月24日水曜日

重い経営者の責任 食品事故


悪事を働き散々儲けて、ばれたら会社倒産を行い、あたかも社会的制裁が済んだ如く、それで世間からも忘れ去られ・・・。

この影には当然その企業で働く従業員の人生もあるはずです。
あおりを食らって、理不尽な負債を背負ったり、営々と築いてきた信用を一瞬にして無くした取引先も沢山あるはずです。


この時代大変と思いますが、経営者は日頃高い志と倫理観で経営を行なって欲しいものです。

頑張っている企業の例です。

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≪ 【北海道】白い恋人 Xマスケーキ再開  ≫
asahi.com 朝日新聞2008年12月24日
http://www.asahi.com/food/news/TKY200812240220.html

■石屋製菓 偽装乗り越え2年ぶり

 「白い恋人」の賞味期限改ざん問題から1年半。製造元の石屋製菓(本社・札幌市)が2年ぶりにクリスマスケーキ作りを再開した。工房を一新し、衛生管理を徹底。ケーキのパンフレットには作り手の顔写真を入れ、責任感を持たせた。クリスマスケーキはお菓子の花。従業員は「ようやくケーキ作りができる」と気持ちを新たにしている。(古賀大己)

 洋生菓子の製造ライン。エアシャワーやアルカリ水などによる殺菌処理で衛生状態を保った工房で、白い作業着のパティシエ10人ほどがイチゴの房を取ったり生クリームをスポンジに塗ったりしていた。頻繁にナイフやボールに除菌スプレーを吹きつけ、衛生に気を使っている。

 クリスマスケーキはショートやチョコレートなど6種類。受賞歴を持つパティシエらの社内選考で決めた。一つ一つ手作りだ。用意した4千個はほとんど予約でいっぱいになった。

 昨年8月、同社のアイスクリームから大腸菌群が検出され、主力商品の「白い恋人」でも賞味期限を1カ月先延ばしする改ざんが発覚した。工場は休業、旧経営陣は総退陣。全国から返品が相次ぎ、駐車場に積み上がった。洋生ラインの主任・本多郁美さん(26)も返品手続きに追われた一人だ。廃棄される商品の山を見上げながら「自分の思う以上に大変なことをしてしまったんだな」と思った。

 会社は行政処分を受け、道庁に改善報告書の提出を求められた。本多さんら約20人が1カ月間、休みなしで衛生マニュアルを作成。除菌や衛生管理などを定め、1千ページに及んだ。いまは週3回、抜き打ち調査をしているという。

 全体の製造ラインを一新し、材料の搬入搬出経路を一方通行にして製品管理を徹底。外部に委託していた化学検査と微生物検査も新たな検査室で行い、48時間の検査結果を経て出荷するようになった。賞味期限は菓子袋一つ一つに印刷。設備投資は約10億円に上り、国際的な衛生管理基準(HACCP=ハサップ)の承認も得たという。

 3カ月の販売中止で損失は12億円に上ったが、島田俊平社長は「熟練した社員は必要。経営側の落ち度を従業員にはかぶせられない」と雇用継続の道を探ったという。

 事件後初めてのクリスマスケーキ作りに、本多さんは「お客さんの手に渡るまで、一つ一つ、しっかり仕上げたい」と話している。 」

参考)
HACCPはHazard Analysis and Critical Control Pointの頭文字

厚生労働省 HACCP (ハサップ)
http://www.mhlw.go.jp/topics/haccp/index.html

                                                       以上

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