2008年12月29日月曜日

高いワケ! 国産シイタケ


高い!この年末の国産シイタケ。
スーパーへ年末の買出しに行ったところ、鍋に欠かせないシイタケが高い!
なんと、中型の国産シイタケ4個入りパックが200円で売られていました。
コレでは消費者が安心(?)してシイタケを食べることはできません。
鍋を愛する私たち家族は、安くて安心・安全なシイタケを望んでいるのです。

事件の度に、一喜一憂しなくてもよい安定した農業政策を切望します

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≪ 国産シイタケ、人気で高値 中国産敬遠、増産追いつかず ≫
asahi.com 朝日新聞2008年12月29日
http://www.asahi.com/food/news/SEB200812270005.html

「 鍋に、おせちに、お雑煮に……とこの季節の食卓に欠かせないシイタケの市場に、ちょっとした変化が起きている。中国産に押され低迷してきた国産シイタケが、消費者の安全志向から人気が復活。特に国内の生産量が減っている乾(ほし)シイタケの需要が増えている。ただ、いいダシをとるために山の原木で育てなければならない乾シイタケの生産は重労働。「追い風」のはずの現場は高齢化が進み、増産も難しくなっている。

 正月用の食材を求める客でにぎわう福岡市の柳橋連合市場の乾物店。扱っている大分産のシイタケは今が一番の売れどきだ。「お正月用の筑前煮やお雑煮用に買っていくお客さんが多い」と店主の男性(72)。去年の同じ時期に比べ、価格は3割ほど上昇しているという。

 値上がりの理由は、中国からの輸入食品に農薬や異物が混入する事件が相次ぎ、中国産を使っていた家庭や外食産業、加工業者の多くが国産に切り替えたためだ。

 乾シイタケは、青果市場でなく専用の市場に集められ、商社が入札をして価格が決まる。需要が高まれば競争が激化し、価格も上がる。

 全国の乾シイタケの約4割を生産する大分県では、県椎茸農協の市場での入札価格が昨年春ごろから徐々に上昇。平均価格は06年が1キロ約3600円だったが、昨年は約4700円、今年は約4900円にまでなった。

 大分県に次ぐ生産量を誇る宮崎県のJA宮崎経済連の市場でも、ここ数年約3千円で推移してきた平均価格が昨秋から上昇。春には5千円を超えた。春のシイタケは年末に向けての在庫にもなるため、この高値の頃のものが今の時期に流通しているという。

 乾シイタケを扱うある商社によると、この1~2年国産志向が強まっていたが、特に今年1月の中国産冷凍ギョーザの中毒事件で傾向が強まり、さらに秋の加工食品へのメラミン混入問題が拍車をかけた。「国産しか置かないというスーパーもある。感触的に、中国産の取扱量は量販店向けだと2、3年前の半分、外食や給食用だと7割ぐらいに減っている」という。

 一方、林野庁によると、07年の国内での乾シイタケの消費量は約1万1千トンあったが、国内の生産量は約3500トンに過ぎない。国内生産量は85年ごろのピーク時の約4分の1にまで減っている。

 生シイタケも国産志向は高まっているが、近年は大量に生産できる菌床栽培が増えている。一方、ダシが肝心の国産乾シイタケは、ほとんどが市場から遠い山間部の原木栽培。日持ちするため中国産の市場進出も早く、国内の生産への影響も早かった。

 宮崎県山間部の諸塚村でシイタケを作る若本好照さん(60)は「昔はこの辺ではどこもシイタケを栽培していたが、今は集落でも半分以下。中国産が入って値が暴落し、みな離れていった」と言う。

 同村など産地を抱える宮崎県のJA日向によると、現在、生産に対して約10倍の引き合いが来ている状態だが、増産は1~2割程度にとどまっている。担当者は「1キロ千円台や2千円台の安値の時期が続き、後継者がいなくなった。重たい原木を扱う作業はきついうえ、シイタケは原木に種を打って出荷するまで2年かかる。高齢化した産地で生産量を一気に増やすことはできない」と嘆いている。(後藤たづ子) 」
朝日新聞2008年12月29日10時30分

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