2009年3月31日火曜日

ふざけるな! 「焼肉酒家傳々」「焼肉茶房傳々」「傳々分家」


図々しい輩で、言語道断です。


外食で何を食べさせられているか分からないのは困りますが、高値の食材が全ておいしいと思い込むのもおかしな話です。

さて、この「フーディーズ」はお客からどのような制裁を受けるのでしょうか・・・。

また、誰がこの不正を正義感からリークしたのでしょうか、賞賛したいと思います。

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≪ 「神戸ビーフ」「但馬牛」と誇大表示 東京の焼肉店 ≫
Yahooニュース 3月31日17時28分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090331-00000575-san-soci

「 焼き肉店を経営する「フーディーズ」(東京都中央区)が、自社のウェブサイトで但馬牛や神戸ビーフを提供しているかのように表示したのは、景品表示法違反(優良誤認)にあたるとして、公正取引委員会は31日、同社に今後、こうした表示をしないことなどを求める排除命令を出した。

 公取委によると、フーディーズは平成19年6月から20年3月までの間、自社のウェブサイトに「ワイの店でお出ししているのは但馬牛一本」「その中でも格付等級A5以上の神戸ビーフを使こてるからそりゃもう間違えなく美味い!」などと記載した。

 公取委が伝票などで確認したところ、カルビなどの正肉は約2割が神戸ビーフだったが、約8割は仙台や佐賀など別の国産和牛を使用していた。

 また、内臓肉はすべて但馬牛ではなく、45%がアメリカやオーストラリアなどの外国産を使っていた。

 フーディーズは東京の月島や豊洲などで「焼肉酒家傳々」「焼肉茶房傳々」「傳々分家」の屋号で焼き肉店を経営。テレビや雑誌で頻繁に取り上げられる高級店知られる。 」


最終更新:3月31日17時28分

                                                 以上

なぜ自衛隊で、でしょうか。 若者の就農訓練


若者の就農訓練をするために、なぜ自衛隊と結びつくのでしょうか?


若者に半年間かけて規則正しい生活習慣を身につけさせるためにでしょうか?

机上だけの検討では、現状を解決できません。


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≪ 自衛隊の駐屯地で就農訓練 自民・加藤氏ら構想 ≫
msn. 産経ニュース2009.3.31
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/090331/stt0903311908012-n1.htm

「  自民党の加藤紘一元幹事長らは31日、自衛隊の駐屯地で農林業への就労を目指す若者や失業者への職業訓練実施を目指す議員連盟「グリーンキャンプ構想の会」(仮称)の準備会合を党本部で開いた。

 グリーンキャンプ構想は、駐屯地を活用し、耕作放棄地が増える中山間地域で農業や林業に就きたい人に、半年間かけて規則正しい生活習慣を身につけさせ、農林業に必要な重機免許などを取得してもらう。“入隊中”は衣食住を無料で提供し、生活費も支給する。 」


産経ニュース2009.3.31 19:07

                                                  以上

2009年3月30日月曜日

最高の野菜栽培と障害者雇用の両立 農業生産法人「ハートランド」


野菜栽培と障害者雇用の両立を目指す、農業生産法人「ハートランド」 の紹介記事です。

このような民間の取組みは、是非頑張って成功させて欲しいと思います。


私は、障害を抱える人たちの日本の就労状況は、恐ろしく少ないと感じていました。

この記事によると、2008年に農林水産業で雇用された身体、知的、精神障害の方は、日本全国でたったの377人、163社だそうです。

事務用品の「コクヨ」さん、応援します、頑張って他企業のお手本となってください。

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≪ 農業生産法人「ハートランド」 食の明日 まもり―つなぐ―いのち ≫
YOMIYURI ONLINE 読売新聞2009年3月30日
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/osaka/news/20090329-OYT8T01009.htm

「 最高の野菜栽培  障害者雇用両立
 約3000平方メートルの広大なビニールハウス。空調の風になびくホウレンソウの緑がまぶしい。荒堀敦次(19)が、水耕栽培の「定植ベッド」の清掃に汗を流す。中腰で黙々とブラシで洗い、手のひび割れが痛々しい。「腰が痛くなるから整体は欠かせない」。荒堀は笑い、背筋を伸ばすと、すぐ作業を再開した。無農薬栽培なので汚れは大敵だ。

 泉南市の丘陵地にある農業団地(約7ヘクタール)の一画で、農業生産法人「ハートランド」が無農薬のサラダホウレンソウを水耕栽培。19~33歳の知的、精神障害のある社員8人が、育苗から定植、栽培、出荷の全作業を手がけ、1日約3000袋を京阪神のスーパーや百貨店などに出荷する。メニューに取り入れるホテルグランヴィア京都(京都市)の総料理長、佐藤伸二(52)も「生で食べられるので栄養をそのまま取れ、すっきりした味わい」と太鼓判。鉄分と食物繊維、βカロチンが豊富で、「総合栄養野菜」と呼ばれるホウレンソウ。サラダホウレンソウは茎が細くて葉が柔らかく、収穫3~4日前から肥料を与えず、硝酸の蓄積とアクの成分・シュウ酸が抑制されて苦みはない。

 「彼らが働きやすいよう、障壁を取り除くのが私の役割」と社長の仲井道博(58)。安定供給できるのは徹底したコンピューター管理だ。同法人では無数に穴が開いたトレーに種をまき、育苗室に移す。完全密閉の室内は、ほぼ無菌状態。室温19~22度、湿度60%に保たれ、「プロ農家並みの育苗が可能」(仲井)。高さ7~8センチに育った苗をベッドに移し、夏場は2週間、冬場は25日ほどで収穫。▽ハウス内の温度管理・水やり▽培養液の管理▽日光の強弱を調節する屋根の遮光カーテン▽室温調整保温シートの開閉――など、24時間管理の〈最先端ハウス〉だ。

 同法人は事務用品大手「コクヨ」(大阪市)の子会社で、2007年10月に操業を開始した。新しい障害者雇用を模索していたコクヨが、天候に左右されず、育苗、栽培、出荷という安定的な仕事が確保できる水耕栽培に着目。日本の農業人口は20年前の約半分にまで減少、食料自給率も4割を切った。残留農薬など外国産作物への消費者の不安も高まる。「安全・安心な野菜への需要は大きくなる。障害者雇用と高付加価値作物の栽培の両立は可能になる」と踏んだ。

 仲井も「障害を抱えているという事情はあるが、企業だから収益性がないと意味がない。数字にはこだわりたい」という。初めての農業、理解度……。当初は1日60袋しか出荷できず「がく然とした」が、社員の特性を生かした人員配置や、ミーティングを増やすなどし、現在は最大4000袋分の生産が可能になって商業ベースに乗りつつある。今年は、初の黒字化を目指せるところまできた。

 製作部長の飯田秀光(54)は、ミスをした社員に「給料分以上の仕事をしないと会社が持たないんやで」と厳しい。そこにあるのは「健常者と障害者」でなく「上司と部下」の関係。冬場の生産量は下がるが、社員から「もう少し働かな給料減るわ」との声。「働いた分、給料も上がる。高付加価値なら売れる、との思いは私も社員も同じ。主役の彼らがいないと、おいしい商品は作れない」と、作業を見守る仲井の目は優しい。

 午後5時過ぎ。仕事を終えた荒堀が帰り支度を始めた。昨年4月に親元から離れ、泉南市内のグループホームで自立生活を始めた。入所費用や食費、整体費用……。すべて自分で稼いだ給与でまかなう。「60歳までに沖縄で家を買って農業をしたい。ゴーヤなんていいかもね」。大きな夢をかなえるため、今日もサラダホウレンソウと“格闘”する。   (妻鹿国和)

     (文中敬称略)

 メモ 厚生労働省の「障害者の民間企業における雇用状況調査」によると、2008年に農林水産業で雇用された身体、知的、精神障害者は計377人(163社)と、03年の309人(128社)に比べて約2割増加した。一方、官民協働で障害者の農業分野への就労を促す取り組みも。中国四国農政局(岡山市)は3月、「岡山地域農業の障害者雇用促進ネットワーク」を設立。関係者が協力し、受け入れ農家リスト作りや〈マッチングセミナー〉などを実施予定だ。農林水産省人材育成課は「労働の場を提供するだけでなく、担い手不足解消にもつながる」と期待している。 」

(2009年3月30日 読売新聞)

                                                       以上

2009年3月29日日曜日

悲しい! コレが先進国「日本」の農業政策か・・・


現実を捉えた興味ある記事を発見しました、中日新聞の『【農は国の本なり】第3部・バラマキの果て』特集記事です。


オリジナルURLには写真やグラフが掲載されています、是非そちらで一読ください。

私たちは将来の日本を考え、もっともっと議論しなければいけないと感じました。

誰が何を考え、誰のために国民の血税を使っているのでしょうか?

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≪ 【農は国の本なり】第3部・バラマキの果て〔3〕 農業予算で事業乱発 ≫
CHUNICHI Web 中日新聞 2009年3月23日
http://www.chunichi.co.jp/article/feature/ntok0083/list/200903/CK2009032302000195.html

「 「島内のコメや野菜の販売促進にもつながる」

 建設費4億2000万円。1995年、能登島(石川県七尾市)にオープンしたレストラン併設の2階建て観光物産館「交流市場」(道の駅)も、農林水産省の予算獲得の常とう句「農業振興」が名目だった。

 館内。北陸地方の民芸品や海産物などをかき集めた売り場の隅っこに、農産物産直コーナーはあった。面積は売り場の10分の1程度で「販売促進にもつながる」というには無理がある。

 建設時を知る旧能登島町農林課職員(60)は「観光に使える国の補助事業を探していたら、農業予算が利用できた」と振り返る。

 能登島では82年に「能登島大橋」が開通して島と陸続きになると、観光開発に力を入れ始めた。ガラス美術館、水族館、ゴルフ場などを次々と誘致。島が衰退する農業から観光へとかじを切ったにもかかわらず、国の農業予算はさまざまな名目で漫然と流れ続けた。

 旧能登島町幹部は「農業予算はいろいろ使えてメニューが豊富だった」と打ち明ける。

 大橋完成で、島は国の補助金が手厚い離島振興法の適用対象から外れた。とって代わったのが農業予算。過疎の農村の要望をかなえてくれる新たな“打ち出の小づち”となった。

 農水省の事業といえども地元負担分があるが、それも国の支援がある過疎債の発行でまかない、「元手が必要ないからタダ同然。どんどん申請できた」と元幹部は話す。

 農水省が地方で推進した「農村公園」は島内に5カ所。そのうち3つが「美しい村作りモデル地区整備事業」で、残り2つは「農村総合整備モデル事業」として建設された。

 北陸農政局の担当者も「事業の名目は違ったが、結果的には同じものができてしまった」と認める。集会所もキャンプ場も農業予算。先行きの見通しがたたない島の現実に目をつぶり、「農業振興」を名目に事業を乱発した結果だった。 」



第3部・バラマキの果て〔5〕 島民票束ね厚い地盤(2009年3月26日)
http://www.chunichi.co.jp/article/feature/ntok0083/list/200903/CK2009032602000213.html

第3部・バラマキの果て〔4〕 放棄農地にまた税金(2009年3月24日)
http://www.chunichi.co.jp/article/feature/ntok0083/list/200903/CK2009032402000213.html

第3部・バラマキの果て〔3〕 農業予算で事業乱発(2009年3月23日)
http://www.chunichi.co.jp/article/feature/ntok0083/list/200903/CK2009032302000195.html

第3部・バラマキの果て〔2〕 ムダ批判も省益優先(2009年3月22日)
http://www.chunichi.co.jp/article/feature/ntok0083/list/200903/CK2009032202000178.html

農業予算300億円投入実らず 石川・能登島、無計画に道や橋(2009年3月21日)
http://www.chunichi.co.jp/article/feature/ntok0083/list/200903/CK2009032102100006.html

第3部・バラマキの果て〔1〕 営農指導なく衰退(2009年3月21日)
http://www.chunichi.co.jp/article/feature/ntok0083/list/200903/CK2009032102000195.html




                                以上

2009年3月28日土曜日

与野党が推進する「減反選択制」とは・・・


減反選択制」について大変分かり易い記事がありました。


「減反選択制」、何がよくて、何が悪いかが、大変わかりやすく記述してありました。

言葉のマジックを、私たちは正しく理解し政治にモノを申さねばなりません。

一体誰のために日本の政治はなされているのでしょうか・・・。

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≪ 民主党案にそっくりな「減反選択制」は農協を守り農業をダメにする ≫
DIAMONDO online  2009年03月27日
【第13回】農業開国論 山下一仁(経済産業研究所上席研究員)
http://diamond.jp/series/agric/10013/

「 最近、農政改革の一案として「減反選択制」が有力視されている。これは、コメの生産調整(減反)に参加するかどうかは個々の農家の判断に任せ、参加する農家のみに米価の低下分を補助金で補填するというものだ。

 率直に言って、筆者はこの考え方に否定的だ。

 むろん選択制にすれば、減反が一部分だけ緩和する(減反に参加しない人が出てくる)ので、米価は一時的にある程度下がり、消費者の負担はその分軽減されるかもしれない。だが、どれだけの農家が減反から離脱するかによって米価低下幅は変動するため、事前に補助金の必要額を予測できないほか、減反への1割参加農家にも10割参加農家と同じく補償するのかという制度設計上の難しさもある

 またなにより大きな問題は、減反参加農家の大半が、コメの生産拡大意欲を持たない人たち、すなわち兼業農家になる可能性が高いことだ。財政からの補填で零細な兼業農家に現在の米価の水準を保証してしまえば、彼らは農業を続けてしまう。これでは、主業農家に農地は集まらず構造改革効果は望めない。

 高米価と減反政策は零細な兼業農家を温存してきた。その農政の繰り返しである。これは農家戸数を維持して政治力を発揮したい農協を利するかもしれないが、健全な農業を作ることにはならない。これまで主業農家は規模を拡大してコストを下げ人並みの所得を得ようとしても、農政がそれを阻んできたのである。

 そもそも筆者の案は、減反を思い切って廃止することで、日本農業の競争力を抜本的に高め、輸出もできるようにしようというものだ。ここで改めて、そのメカニズムを詳しく説明したい。

 現在東京都の面積の1.8倍の39万ヘクタールが耕作放棄されている。かつて米価が60キログラムあたり2万円を超えていた食管制度の時代には耕作放棄は話題にも上らなかった。なぜ耕作放棄が増加しているのか。それは農業収益が減少したからである。

2000年以降米価が25%低下したため、高いコストで生産している零細な兼業農家は農地を手放している。しかし、農地の受け手となるはずの主業農家も米価低下で地代負担能力が低下したため、農地を引き取れない。間に落ちた農地が耕作放棄されているのだ。これが耕作放棄の正しい理解である。
農水省の説明は高齢化したから耕作放棄するというものだが、それは間違いである。収益が低下したから、後継者が出てこないで高齢化するとともに、作ってもコストを償えないので耕作放棄するのだ。

山下一仁著『農協の大罪』(宝島社新書)
 高齢化と耕作放棄は同時に発生しているだけで、この二つの間に因果関係はない。高齢化と耕作放棄はいずれも収益低下の結果である。こうした状況で減反を止めればどうなるのだろうか。米価は一層低下するので、零細で非効率な兼業農家はますます農地を手放し、貸し出すようになる。他方、主業農家に直接支払いを行って、その地代負担能力を高めてやれば、農地は主業農家に集積し、規模が拡大し、コストは低下する。こうして日本の米作の価格競争力が高まれば、アジアなど国際市場にコメを輸出することが可能となるという考え方だ。

 繰り返すが、筆者の案の肝は、減反を止めて、主業農家に絞って所得補償の直接支払いを行うことである。これを農協は“零細農家切り捨て”と批判するが、主業農家のコストが下がり収益が増えれば、これらの農家も地主となって高い地代を受け取るようになる。租税の転嫁の議論と同じように、誰に補助金を交付するかということと誰がその利益を受けるかは別の問題である。零細農家は高い地代で農地の維持管理ができるようになる。耕作者だけが農業を行うのではない。また、零細兼業農家は農外所得により主業農家よりも高い所得を得ている。

 ところが、選択制の場合は、直接支払いの行き先は減反に加わる兼業農家になってしまう。直接支払いの対象が筆者の案と逆なのだ。月に着陸してもらいたかったのに、あらぬ方向に飛んで、火星に着陸してしまったというのが、長年にわたり減反廃止と主業農家への直接支払の必要性を説いてきた筆者の感想だ。

高校生でも分かる論理を無視する減反支持派


 この減反選択制は、石破農水相の考えではないと信じたい。当コラムで前回取り上げたように、石破農水相は減反見直しの旗を立てた。将来の完全な減反廃止や主業農家の育成につながらない選択制のような“まやかし”は、本心では彼の意図するところとは違うのではないかと思う。では、朝日新聞がスクープしたというこの“政府案”はいったいどこから出てきたというのだろうか。
 実は、筆者も取材に応じた『週刊ダイヤモンド』2月28日号の「農業がニッポンを救う」と題された特集を読んでいて、ある驚くべきことに気付かされた。民主党の「次の内閣」ネクスト農林水産大臣の筒井信隆・衆議院議員がインタビューに応じて答えていた民主党の戸別所得補償の内容が、現在流布されている減反選択制とほとんど同じだったからだ。これは生産目標数量(減反目標)を達成した農家、つまり減反参加農家に米価の低下分を補填するというものだ。これは減反選択制に他ならない。

 自民党は、党の方針としてはいまだに減反堅持であり、選択制にすら反対している。そうした状況下、野党案にそっくりの内容が農政改革の新しい針路の如く報じられるのはどういうことなのか。

 次の民主党政権を意識した農林官僚の先走りなのか。それとも自民党内の分裂なのか。真相は闇だ。いずれにせよ、重要なポイントは、自民、民主ともに、減反維持を前提にしか物事を考えていないということである。
 
 ちなみに、民主党も以前は、筆者と同じように、減反をやめて米価を下げて、直接支払の対象を主業農家に限定すべきだと選挙公約たるマニフェストに掲げていた。ところが2004年参院選のマニフェストでは、肝心要の「対象者を絞る」という文言を外してしまった。自民党から対象者を絞らないバラマキの直接支払いと批判された「戸別所得補償」の導入を主張し始めたのだ。
 
 しかも、2007年に参議院選挙で大勝すると、2008年6月になって減反の廃止すら撤回してしまった。具体的には、民主党「次の内閣」で承認された「当面の米政策の基本的動向」において、「米価下落の大きな要因は、米の需要を上回る過剰生産である。米の過剰作付けを抑制し、需給調整を確実に実行することが、米価安定のため、さらには自給率の向上のための基本要件であることはいうまでもない」と変節した。

 民主党の小沢一郎代表はかつてその著書で「関税ゼロでも自給率100%」と述べていたが、あの主張はいったいどこに消えたのか。関税ゼロの前提として国産米の価格を輸入品の価格以下に下げることがあったはずである。そのためには価格維持カルテルである減反廃止は当然の前提だったはずだ。
思うに、与野党の別なく、こうした発想になってしまうのは、経済のメカニズムを分かっていないか、兼業農家という大票田を確保するために意図的に無視しているかのどちらか、あるいはその双方だろう

 減反支持派は、減反を止めれば、農家はコメを作りたいだけ作ってしまうので米価がドンとさがると主張している。どこまで下がるかは言っていないが、米価がドンと下がると、農家はやっていけないから、食糧安全保障上問題だというのだ。

 60kgあたりコストが1万円だとして、米価が現在の1万円5000円から5000円に下がるとしよう。しかし、農家はいつまでも5000円の状態で生産するはずがない。さらに赤字が増えるからである。翌年は作付けを縮小するだろうし、コストを賄えない農家は退出する。

 そうなると、生産量・供給量は減って、値段は大きく上がる。これは、現に野菜で起きていることだ。豊作になって価格が暴落すると、翌期は作付けを控えるので価格が上がる。そして、やがては需要と供給が均衡する価格に落ち着くのである。米生産農家は野菜農家よりも愚かと考えているのだろうか。

 減反維持派が言っていることは、コスト1万円と米価5000円の状態がずっと続くと主張しているに等しい。赤字を出している農家が赤字を覚悟で未来永劫作り続けるという前提で語っている。

 つまりコメ農家やコメの生産量は減らないということである。その一方で、価格が下がると、農家が減って生産が減少するので食料安全保障上問題だと主張する。こうした矛盾した議論が国政を決定する場で何十年も繰り返されているのだ。コストを賄うことができなければ、経営を続けられないことなど、高校生でも分かる論理ではないのだろうか。
 さらに米価がドンと下がるのだろうか?中国産米の日本への輸入価格はすでに1万円にまで上昇している。輸送費や日本米の品質の良さを考えると9000円になれば日本のコメは輸出できるようになるということだ。

 仮に国内米価が5000円だとすれば、商社は日本米を買いに走り輸出に振り向ける。そうなれば、国内へのコメの供給は制限され、国内の米価は9000円まで徐々に上がっていく。それが価格裁定行為というものだ。

 アメリカでもどの国でも、自由経済のもとでは輸出の価格と国内の価格は同じ水準に収斂する。米価は輸出可能価格以下には下がらないのだ。それなのに、米価がドンと下がるという発想しかできないのは、貿易を行わないという「鎖国主義」を前提としているからである。農業・農政について「開国」が必要なゆえんである。

 また、民主党の農政提案をバラマキと批判する自民党のある議員は、減反を止めると米価が暴落して、1兆4000億円が必要になると発言したらしい。これは米価がドンと下がることを前提としているとともに、明らかに、すべての農家に対してバラマキの所得補償をするという前提で発言している。

 民主党の政策はバラマキだといいながら、自分たちもバラマキを前提にして試算している。また、参議院選挙で敗北してから、対象農家を絞るという考え方を大きく後退させてしまった。両党とも水田を票田としか考えていないことは五十歩百歩といってよい。

 結論を言えば、レストランの看板はそれぞれフレンチとイタリアンと違うが、出している料理は同じといった感じだ。総選挙の年だというのに、農政には与野党間で決定的な争点がない。これは極めて由々しき事態だ。 」


                                             以上

2009年3月27日金曜日

今までは何であったんでしょう  定番商品も「軽薄短小」化


一体、今までの消費生活は何であったんでしょうか・・・・・。

メーカーは大量消費(無駄)を前提に製品を作っていたのでしょうか。

消費者も何も考えずに買い求めていたのでしょうか。

100年に一度の不景気、私たちに現状を考えるよい機会を与えてくれたのではないでしょうか

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≪ 食品メーカー:節約志向に定番商品も「軽薄短小」化へ ≫
毎日jp 毎日新聞 2009年3月26日
http://mainichi.jp/select/biz/news/20090327k0000m020126000c.html

「 食品メーカーが定番商品の内容量を減らしたり、小容量商品を発売する動きを加速させている。景気悪化で節約志向が強まる中、低価格のお手ごろ感を消費者にアピール。また、賞味期限内に使い切れる「無駄のなさ」を売り物に、核家族や独身者など少人数世帯にも狙いを定めている。

 エスビー食品は今年2月から、カレールー「ゴールデンカレー」の容量を1皿分(20グラム)減らし、約11皿分220グラムに変更した。希望小売価格(税別)も30円安い285円に。同社は「節約志向で内食回帰が進む中、200円台での『お得感』を出した」と減量の理由を説明する。

 昨年4回の値上げをした日清オイリオグループも今月、1キログラムのみだった「日清べジフルーツオイル」に600グラムサイズを加え、従来より約2割安い480円前後(参考価格)で発売した。

 キッコーマンは2月、定番の「特選丸大豆しょうゆ」に750ミリリットルサイズを追加した。1リットル入りが売り上げの8割以上を占めるが、「世帯人数の減少により、1カ月では使いきれなくなった」(同社)という。1世帯当たりの月平均しょうゆ購入量は、90年の985ミリリットルから07年は662ミリリットルと33%も減少している。新製品の容量当たりの単価は、1リットル入りに比べ5%高くなるが、500ミリリットル入りよりも安い。

 キユーピーも2月、1カ月で使い切るように定番ドレッシング11品目の容量を200ミリリットルから170ミリリットルに約15%減量した。森永乳業は「クラフト切れてるチーズ」で、従来の約半分の小容量サイズ(11枚、90グラム)を今月発売。同社は「主要顧客は若い夫婦だが、子供のいない世帯が増え、余りがちだった」という。【森禎行】   」

毎日新聞 2009年3月26日 23時22分



                                                 以上

2009年3月26日木曜日

『農地の有効活用と耕作放棄地の解消』の取組み


農地の有効活用と耕作放棄地の解消の取組みの記事です。

現行の法制度の矛盾と各自治体の取組みの記事です。

私たちが知らない、組織・団体や制度などいろいろ農業政策を垣間見ることができます。

毎日新聞の特集記事です、過去の記事のURLも記載いたしました。


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≪ 農業会議所:ネットで農地情報 賃借や売買の仲介 ≫
毎日jp 毎日新聞 2009年3月26日
http://mainichi.jp/select/biz/news/20090326k0000m020147000c.html


「 市町村農業委員会の全国組織、全国農業会議所は、4月からインターネットを活用した農地の貸借や売買の仲介に本格的に乗り出す。食料生産の基盤となる農地の有効活用と耕作放棄地の解消が狙い。企業を含む意欲的な農業者に農地を集め、経営効率を高める効果も期待している。

 農業会議所は、農林水産省の委託を受けて1月30日から仲介サイト「農地情報提供システム」の試験運用を実施。貸与や売却の意思がある農地所有者が仲介サイトに情報を登録するとサイト上で公開され、借地や購入を望む農家や農業法人が希望する地域や面積、価格などを入力すれば、条件に合った農地の情報を閲覧できる。

 ただ、3月24日までにサイトに登録された農地は約5000筆、アクセス件数も6万件を超えたものの、契約が成立したのは北海道の2件にとどまる。農業会議所は「使い勝手のいい農地がまだ十分に集まっていない」と分析。4月以降は全国の農業委員会を通じ、地元にいない農地所有者(不在地主)についても、その意向を確認してサイトに登録する活動も力を入れる。

 また、新規就農者が農地を利用しやすいよう農業会議所の担当者らが見学に立ち会ったり、契約に必要な手続きなどに関する相談に応じる。システムの利用や相談は無料。農地情報提供システムのサイトは(http://agri.nca.or.jp/)。【工藤昭久】  」

【関連記事】
農地漂流:「ヤミ小作」自治体黙認 鹿児島・阿久根の新事業
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090227ddm041040103000c.html


つくば市:耕作放棄地、企業に仲介 農地情報集め、貸し出し--新年度から /茨城
http://mainichi.jp/area/ibaraki/news/20090325ddlk08010104000c.html


毎日新聞 2009年3月26日 2時30分

                                                  以上

またゾロ国産偽装 中国ハマグリ


悪質であり、情けない経営者達です。


生産履歴書の偽造や、産地証明書の偽造を行なったとのことです。

生産履歴書や産地証明書が簡単に偽造されてしまう現実には驚かされます。

真面目な生産者の築いた信用やブランドが、このような悪徳業者によって消費者からの信頼が損なわれてしまいます。

現行法で厳罰に処せられなければ、その地域で取引停止など厳しい対応を行い再発防止に努めていただきたいと強く望みます。

漫画の登場人物名を利用するとは、どこまで消費者をバカにしているのでしょうか・・・。


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≪ 中国ハマグリを大分産と偽装 出荷時にニセ生産履歴添付 ≫
asahi.com 朝日新聞 2009年3月25日
http://www.asahi.com/special/071031/TKY200903250369.html

「 中国産ハマグリを大分県産などと偽って販売したとして、農林水産省と大分県は25日、JAS法に基づき、同県杵築(きつき)市の高橋水産加工誠水産、徳島市の枢木(くるるぎ)水産の3社に改善を指示した。誠水産と枢木水産は出荷の際、架空の生産者名や生産履歴を記した書類を添付していたという。

 農水省などによると、高橋水産加工は07年11月~08年5月、少なくとも18トンの中国産ハマグリを「大分県産」として出荷。枢木水産と誠水産は昨年12月から3カ月間で、高橋水産加工から仕入れた中国産ハマグリを「大分県産」などと偽装し、枢木水産は40トン、誠水産は23トンを、35都府県の計65社に売っていた。

 高橋水産加工は枢木水産に作業場を貸しており、誠水産の代表は高橋水産加工の元従業員だったという。

 国産ハマグリは1キロ当たり2000~2500円、中国産は600円前後が相場とされている。枢木水産と誠水産は800~1200円で販売していたため、農水省に「安い大分産のハマグリが出回っている」という情報が複数寄せられ、調査していた

 枢木水産と誠水産は、ハマグリを出荷する際、農水省が養殖魚出荷の際などに推奨している生産履歴を記した書類に似せ、架空の生産者名や漁場、投薬の履歴などを記した書類を添付していた

 特に枢木水産の代表は、少年マンガ「ブリーチ」の登場人物や格闘テレビゲームのキャラクター名を代表者名にした「海将草薙(くさなぎ)」「東仙(とうせん)水産」「皇(すめらぎ)魚類」という三つの屋号も使い、虚偽の産地証明書も付けていたという。代表は「テレビを見ながら思いついた」と話しているという。 」

朝日新聞 2009年3月25日20時10分       

                                                    以上

2009年3月25日水曜日

国産偽装 中国産フキ


記事によると、5~6年前から偽装をやっていたとのことです。


消費者を無視し、取引先との関係が切れることを心配してのことだそうです。

経営者の発想が理解できません。

偽装が発覚して、この食品会社が失うものはどれ程のものか・・・。

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≪ 中国産フキ:山形県産と偽り販売 食品会社に訂正指示 ≫
毎日jp 毎日新聞 2009年3月25日
http://mainichi.jp/life/food/archive/news/2009/03/20090325ddm041040165000c.html

「 中国産のフキ約40トンを山形県産と偽り販売しJAS(日本農林規格)法に違反したとして、山形県は24日、同県最上町の食品会社「二戸食品」に原産地表示の訂正などを指示した。二戸誠二社長(30)は「取引先との関係が切れることを心配し、5~6年前からやっていた。消費者には申し訳ないことをした」と釈明した。県食品安全対策課と二戸社長によると、二戸食品は県内の食品卸業者から仕入れた中国産の塩漬けのフキでフキの水煮を製造。袋に山形県産と偽って表示し、少なくとも08年1月から09年3月にかけ約40トン(約30万袋)を、富山県の食品販売会社に納入した。 」


毎日新聞 2009年3月25日 東京朝刊

以上

2009年3月24日火曜日

消費者と意見交換会 クローン牛


内閣府の食品安全委員会は、東京都新宿区の新宿文化センターで、「消費者ら」と意見交換会を行ったとのことです。

参加した約100人の「消費者ら」とはどのような立場の人なのでしょうか?

消費者ら」から出された貴重な意見はどのような形で反映されるのでしょうか?

形式だけの意見交換にはならないように祈りたいものです。


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≪ クローン牛は安全!? 食品安全委が消費者と意見交換会 ≫
msn. 産経ニュース2009.3.24 18:40
http://sankei.jp.msn.com/life/lifestyle/090324/sty0903241840003-n1.htm

「  体細胞クローン牛と豚の食品について「安全」とする評価書案を公表した内閣府の食品安全委員会は24日、東京都新宿区の新宿文化センターで、消費者らと意見交換会を行った。参加した約100人からは「なぜ安全といえるか」などの質問が相次いだ。

 意見交換会では、安全性検証で中心となったワーキンググループの早川堯夫座長ら専門家が、検証過程などを説明。その後、参加者との意見交換が行われた。

 参加者からは安全性や生命倫理についての疑問が出され、専門家らが科学的に安全性を説明した。また、「(生命倫理など)生命科学の基礎と、食品の安全は分けて考えるべき」と、倫理や消費者感情の議論は分離するように求めた。

 交換会後、見上彪委員長は「一般に受け入れられているとは思っていない。丁寧に説明するつもり。今後、理解されるのでは」と話した。

 意見交換会は27日に大阪でも行われる。

 食品安全委は来月10日まで一般から意見を聞いて、評価書案を再検討。そのうえで安全と認める答申を厚生労働省に行う見通し。 」


                                               以上

2009年3月23日月曜日

農業後継者の声


毎日新聞『食と農』の特集記事から・・・。


農業者大学校を卒業した後帰郷し、祖父から引き継いだ約20ヘクタールの田畑で米と裸麦を栽培している27歳女性のお話です。

チャレンジする若い人たちにエールを贈りたいと思います。

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≪ 食と農:私の思い 祖父から農業を継いだ、木原美樹さん ≫
毎日jp 毎日新聞 2009年3月23日
http://mainichi.jp/life/food/agri/

「  ◇都会にはない達成感 販売力高めたい

 --就農の経緯を教えてください

 木原さん 祖父が農家で、私も12歳からトラクターに乗っていました。でも、周りは60歳以上の人ばかり。「地元で一生を終えたくない。逃げ出せないかな」と考えていました。祖父に農業者大学校への進学を勧められ、東京の学校というだけで入学しました。

 農業以外に自分を生かせる仕事があると思い、家電量販店やデパートの食品売り場でアルバイトをしましたが、心の通い合いが感じられず、「私の仕事」とは思えなかった。次第に、物を作り人に喜びを与えられる人になろうと考え、就農を決意しました

 --目指す農業はありますか。

 木原さん 地域に必要とされる農業です。例えば、今年挑戦した菜の花農法。稲刈り後の田んぼに鶏糞(けいふん)と菜の花の種をまくと、春に満開になって地域を彩ります。花畑を人々に開放すれば、田んぼがより身近になる。しかも、収穫せずすき込めばイネの肥料になり、除草剤や化学肥料に頼らない環境に優しい米作りができます

 この農法では、すき込んだ菜の花などの「緑肥」が、イネの茎が太くなり枝分かれが盛んになる出穂(しゅっすい)45日前ごろ、ちょうど効果を発揮します。効率性や生産性を追求してきた従来の農業は否定しませんが、イネや病害虫についてよく知ることで、時には虫さえ味方に付けるような、自然の摂理にかなった農業をやっていきたい。

 --苦労は?

 木原さん まだ始めたばかりで、本当の苦労は知らない気がします。ただ、祖父によると、台風や塩害で努力が実らないことも多く、収入の増減は悩ましい問題です。国や自治体の助成金を除いた昨年の収支は300万円のマイナスでした。体力的には苦になりませんが、やはり経営面のやりくりが大変ですね。

 --それでも喜びの方が大きい?

 木原さん そうですね。農繁期に家族とわいわい言いながら作業でき、助け合ってきつい作業を乗り越えると何とも言えない達成感が得られます。都会では「もっと頑張らなくては」という気になりましたが、農業をしていると「人間にできることはそれほどないわ」と、肩の力が抜けて楽に生きられる。人間は自然の一部だと実感できるのです。

 --農業は依然として後継者難です。

 木原さん 農家出身者は、親や祖父母に「もうからない」と聞かされ、肉体労働の大変さも知っているため、なかなか職業として将来を描けません。私は愚痴るより、自ら栽培方法を工夫し、ゆくゆくは全農頼みでなく、自分でも売れる販売力を高めていくつもりです。最近は若者向けの雑誌で農業が特集され、「やりたい」という声も聞きます。そんな動きが各地に広がれば、食料自給率の向上にもつながるでしょう。【聞き手・松本杏】

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 ■人物略歴

 ◇きはら・みき
 山口市出身。農業者大学校を卒業した04年、帰郷し就農。祖父から引き継いだ約20ヘクタールの田畑で米と裸麦を栽培している。07年には農業経営も任された。3姉妹の次女。27歳。 」


毎日新聞 2009年3月23日 大阪朝刊


                                                 以上

2009年3月22日日曜日

誰のための農業政策か・・・・・?


誰のための農業政策か・・・・・?

農家の多くも、今の農業政策に疑問を感じています。


いまこそ長期展望に基づいた農業政策の見直しが必要ではないでしょうか。

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≪ 減反「大幅見直し・廃止」農家6割超 朝日・東北大調査 ≫
asahi.com 朝日新聞2009年3月21日
http://www.asahi.com/food/news/TKY200903200257.html

「 日本のコメどころ農家の約半数が減反政策に大幅な見直しが必要だと考えており、廃止を望む農家も16%に上ることが、朝日新聞と東北大学が共同で実施したアンケートで分かった。農政への不満も強い。かつての保守地盤にも自民党離れが進みつつあり、民主党への親近感が増している様子が浮かぶ。

 アンケートは宮城、秋田、山形、新潟4県の農業者800人を対象に2月下旬から3月上旬にかけて行った。県ごとに一つのサンプル地点を抽出し、その地点で農業者200人を無作為で抽出。配布した質問票を郵便で返送してもらった。回収率は74.3%。

 減反について「大幅な見直しが必要」とする意見が49%を占め、「廃止されるべきだ」も16%に上った。「若干の見直しが必要」は23%、「維持されるべきだ」は9%だった。減反は「協力しない人が得をし、不平等」とする回答は7割を超え、「どちらかといえば」を含めると90%を超えた。

 農林水産省が進める農業の大規模化については意見が割れた。「賛成」「どちらかといえば賛成」は合わせて42%で、「反対」「どちらかといえば反対」が計48%。作付面積10ヘクタール以上の農家には賛成論が強いが、5ヘクタール以下の農家では反対論が過半数を占めた。

 農政への不満が募る中、農水省が「信頼できない」は37%で「どちらかといえば信頼できない」を含めると7割を超えた。政治家に陳情を行っても形にならないという不満を「時々聞く」は43%、「よく聞く」も29%あった。

 農政不信は自民離れにつながっている。07年の参院選で自民に投票したのは52%で、民主の33%を上回ったが、次の総選挙後の望ましい政権は「民主党中心の連立政権」が30%に上り、「民主党単独政権」を合わせて43%を占めた。これに対し「自民党中心の連立政権」が15%、「自民党の単独政権」を合わせても20%だった。

 民主政権を望む農家では大規模化への反対論が5割を超え、公共事業の減少については賛否が分かれる。自民政権を望む農家では大規模化で賛否が伯仲するのに対し、公共事業の縮小反対派が約7割に上った。大規模化の推進が自民離れを生み、公共事業の縮小が自民離れを加速しかねない状況が浮かぶ。

 一方、民主が戸別所得補償制度を提唱したことが農民票獲得につながったとされる07年の参院選で自民に投票した農家と民主に投票した農家では、戸別所得補償制度の賛否の傾向に違いがなかった。ところが、大規模化では民主に投票した農家で反対論が賛成論を大きく上回ったのに対し、自民では賛否が伯仲していた。大規模化を促す政策に対する反発が投票行動に影響した可能性がある。

 共同調査した東北大の河村和徳准教授(政治意識論)は「自立した農家が多いコメどころでは、農政不信に対する受け皿としての地位を民主党が築きつつあることが裏付けられた」と分析する。(守真弓) 」

朝日新聞2009年3月21日


                                                   以上

2009年3月21日土曜日

新しい時代の流れを!  家庭菜園 ミシェル夫人


安全・安心な美味しい野菜を得るには家庭菜園が一番と思います。

なぜ家庭菜園なのかを正しく考えるきっかけとなればよいと思いました。

アメリカのファーストレディーが率先して新しい流れを作ることを期待しています。

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≪ ホワイトハウスに家庭菜園 ミシェル夫人が有機栽培 ≫
msn 産経ニュース2009.3.21 10:57
http://sankei.jp.msn.com/world/america/090321/amr0903211057007-n1.htm


「 オバマ米大統領のミシェル夫人は20日、ホワイトハウスに家庭菜園をつくるため、ワシントン市内の小学生らと一緒に、南庭の草地を耕した。

 ホワイトハウスによると、この菜園は100平方メートルほどの広さで、ホウレンソウをはじめ、50種類以上の野菜や果物などを有機栽培する。オバマ家の食卓に並ぶだけでなく、招待客や職員の口にも入る。

 ホワイトハウスで菜園をつくり野菜などを栽培するのは、フランクリン・ルーズベルト元大統領のエレノア夫人が第2次大戦中に手掛けていた「勝利菜園」以来という。

 ミシェル夫人は「わが家の2人の娘を見ていて気づいたけれど、おいしい野菜なら好き嫌いしないわ」と話し、作業に励んだ。オバマ氏にもいずれ、菜園の草取りをさせるという。(共同) 」


                                             以上

2009年3月20日金曜日

中国の記事から米国のレポートをご紹介


米時事週刊誌「USニューズ&ワールドレポート」から、不況の中でも売上を伸ばしている10業種です。


何か無理やり企業を探したような気がしないではないのですが・・・。

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≪ 不景気の「勝ち組」となった10業種 ≫
人民網日本語版2009年3月20日
http://j.people.com.cn/94476/6618904.html

「 世界経済の低迷で、ほぼ全ての産業分野に影響が出ている。だがどんな時にも、少数の勝者がいるものだ。米時事週刊誌「USニューズ&ワールドレポート」はこのほど、不景気にもかかわらず売り上げが相対的にいい10業種を選び、「経済低迷期の勝ち組」として紹介した。コスト節約のための商品や暗いニュースを忘れさせてくれる娯楽作品、就職を支援する業種などの売り上げが伸びている。「国際金融報」が伝えた。

 (1)野菜の種:野菜の種の販売がさかんとなっている。家で育てた野菜を食べたいという人が増えているためだ。世界最大の種会社「アトレー・バーピー」の今年の売り上げは昨年より25%増えると予想されている。

 (2)映画:手ごろな娯楽商品を求める人が増えたため、ハリウッド映画の収益が急上昇している。昨年第4四半期、DVDレンタルの「ネットフリックス」の利用者は前年同期に比べて26%増加した。米国の映画興行収入も今年、昨年比16.5%増となっている。

 (3)ロマン小説:暗いニュースを忘れたい読者たちは恋愛小説の世界に浸っている。昨年第4四半期、恋愛小説の代表格「ハーレクインシリーズ」の北米での売り上げは前年同期より300万ドルアップした。

 (4)コンドーム:計画出産をすれば、高い育児費用を避けることもできるし、家での「暇つぶし」もできる。コンドーム消費は昨年より6%アップしたという。

 (5)公立大学:学費が比較的安い公立大学に受験生の人気が高まっている。コネチカット州立大学とオレゴン州率大学の出願数はそれぞれ11%と12%アップした。

 (6)チョコレート:ちょっとの投資で気持ちを切り替えたいという人たちにはチョコレートが人気だ。北米最大のチョコレートメーカー「ハーシーズ」の昨年第4四半期の売り上げは1.5倍以上となった。

 (7)マクドナルド:食事を安くすませたい人たちにはファストフードが人気。マクドナルドの売り上げは今年、6.8%の伸びを記録している。

 (8)自家製コーヒー:家でコーヒーを飲みたいという消費者が増えたため、コーヒー豆の販売やコーヒーメーカーの製造などの業績が好調だ。

 (9)求人サイト:リサーチ会社「ニールセン」によると、求人サイトのアクセス数は1月、昨年同月に比べて20%増えた。就職情報へのニーズは大きい。

 (10)履歴書代筆:失業率の高まりで、履歴書代筆業は大きく「市場」を広げた。ある履歴書代筆のプロは、「昨年12月から今年1月までに顧客が3倍に増えた」と語った。調査によると、履歴書代筆者の54%が「景気低迷で顧客が増えた」と認めている。(編集MA) 」

 「人民網日本語版」2009年3月20日


                                                     以上

2009年3月19日木曜日

「疑似患畜」ウズラ約67万羽を殺処分 豊橋市


言葉も出ません。


さらに67万羽のウズラが殺処分されるそうです。

農場を監視状態に置くこと』の選択肢はなかったのでしょうか、今後も殺処分を続けていくのでしょうか。

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≪ 鳥インフル 豊橋の感染源 複数か ≫
YOMIURI ONLINE 読売新聞2009年3月19日
http://chubu.yomiuri.co.jp/news_top/090319_5.htm

「  農水省チーム ウイルス遺伝子分析

 愛知県豊橋市のウズラ農場で発生した鳥インフルエンザ問題で、発生農場の直接の感染源が少なくとも2か所ある可能性が高いことが18日、農林水産省の疫学調査チームの遺伝子分析でわかった。

 関係者によると、これまで3か所のウズラ農場から、弱毒性の「H7N6型」の鳥インフルエンザウイルスが見つかっているが、同チームが1例目と2例目のウイルスの遺伝子の塩基配列を比較したところ、一致したのは約96%だった。

 ウイルスは塩基配列が99%以上一致すると、親子、きょうだいの関係とされるという。岡山県や宮崎県、韓国などで過去に見つかった鳥インフルエンザウイルスはいずれも99%以上の塩基配列が一致している。

 当初、限られた豊橋地域でウイルスが見つかったため、1例目から2例目に直接感染したり、特定の感染源からうつったりしたとみられていたが、塩基配列の一致が約96%だったことで、同チームは、発生農場の直接の感染源が少なくとも二つあり、一時期、二つの感染ルートが存在したとみている。

H7型抗体新たに陽性 ウズラ67万羽を処分へ

 愛知県は18日、鳥インフルエンザの血清抗体検査で陽性反応が出ていた豊橋市のウズラ農場4戸のうち、同市西七根町の1戸でH7型ウイルスの抗体検査をした結果、陽性反応が出たと発表した。ウイルスは検出されていない。

 農水省は今月9日、ウイルスが検出されなくてもH7型の抗体が確認されれば、ウズラの殺処分か、農場を監視状態に置くとの方針を示している。このため、県は同日、同農場で飼育されているウズラ約67万羽を「疑似患畜」として殺処分することを決めた。県によると、ウズラの飼育数67万羽は国内最大規模。

 また、県は半径5キロに新たに入るウズラ農場2戸に対し、肉や卵などの移動を制限する措置を取った。血清抗体検査で陽性反応が出た残り3戸についても順次、検査する。

 一方、県は18日から、ウズラを飼育する県内すべての農場などで抗体検査やウイルス分離検査を始めた。この日は、研究用に約1700羽を飼育している県農業総合試験場(長久手町)で、ウズラの検体を採取するなどした。 」


(2009年3月19日 読売新聞)
                                  
                           
                                                 以上

2009年3月18日水曜日

大学生と農業の記事に思う


今、農業に熱い視線が注がれています。

最近では農業に対して、官、学、民連携のプロジェクトがめじろ押しです。

特に注目したいのは産学連携人材育成事業で行なわれます、農業活性化のための人材育成講座です。講座は実証段階ということで参加費も無料となっています。

よい機会です、知らないことを積極的に情報収集しましょう。

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≪  神戸大学生 農業体験を紹介  ≫
YOMIURI ONLINE 読売新聞2009年3月18日
http://osaka.yomiuri.co.jp/university/society/20090318-OYO8T00430.htm


「 学生の実習体験や篠山への提言などをまとめた展示(篠山市の神戸大農学部篠山フィールドステーションで) 地域の課題を研究している神戸大学の学生や研究者らが、兵庫県篠山市東新町の住民との交流を目的に設置された同大の「篠山フィールドステーション」で、学生の農業体験などの活動を写真やパネルなどで紹介する展示会を開いている。19日まで。

 同ステーションは、神戸大農学部が篠山市との官学連携の一環で、地域課題の解決や学生の現地実習の拠点として2006年11月に開設。これまでに延べ約400人の学生が同市を訪れ、黒豆や水稲の農作業を体験したほか、地域の農家と意見交換を行った。

 会場では、農作業の感想や篠山の良さ、篠山への提言など学生のメッセージを集めて展示している。学生からは「農作業は予想以上に大変だった」「山村留学やホームステイで篠山を子どもたちの第二のふるさとに」などの感想や提言が寄せられている。

 19日午後5時からは同ステーションで、同大大学院農学研究科の近藤史・地域連携研究員が「砂漠化の村から循環型社会を考える」と題し、アフリカのニジェールの農民の生活について語る。 」

(2009年3月18日 読売新聞)

                                                以上

2009年3月17日火曜日

小中学生の食育について


和歌山県の記事がありました。


今、都道府県や市町村では食育の普及に力を入れています。

区役所には、食育の啓蒙パンフレットが置かれています。

ここで考えなければいけないのは「食育」とは誰のためのことなのか・・・。

積極的に参加することをお勧めします。

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≪ 小中学の栄養教諭7人増、新年度 計10人に…和歌山県教委 ≫
YOMIURI ONLINE 読売新聞2009年3月17日
http://osaka.yomiuri.co.jp/edu_news/20090317kk01.htm

「食の大切さ伝えたい」
「 和歌山県教委は新年度、小中学校で食育授業などを担当する「栄養教諭」を、現在の3人から10人に増やすことを決めた。各地域にバランス良く配置し、子どもの体力向上につなげたい考えだ。

 栄養教諭制度では、学校給食の献立作りなどをしている栄養職員が、講習などを受けることで教員免許を取得出来る。特定の教科や担任は持たないが、食育をテーマにした授業などで教壇に立つ。また、地産地消の促進、児童・生徒の肥満防止プログラムの作成、アレルギーがある子どものための代替献立作りなどにも取り組んでいる。

 県では、2007年度に制度を導入し、和歌山、田辺両市の小学校と、有田川町の中学校にそれぞれ1人を配置。紀北、紀中、紀南の3地域を分担し、出前授業なども行ってきたが、受け持つ範囲が広く、カバーしきれなかった。増員する7人は、現在勤務する栄養職員から希望者を募る予定。

 県教委健康体育課では、「正しい食生活は、体力のアップにつながる。より専門性の高い人材を配置し、食の大切さを伝えていきたい」と話している。 」

(2009年3月17日 読売新聞)
                               以上

2009年3月16日月曜日

稲作にも温暖化の影響が 20年後の北海道



この内容は水が減少するのではなく、必要な時期に水が足りなくなるということです


自然の摂理に沿った形で農業用ダムなどの農作物の生産システムを作ってきたのですが、温暖化の影響でそのサイクルが狂ってきたということです。

温暖化による影響は、農作物そのものに与える影響と、水など外的環境に与える影響とを同時に考えていかなければならないと今回の記事で思いました。

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≪ 北海道の稲作20年後ピンチ…温暖化で雪解け早まり水枯れ ≫
読売jp 読売新聞2009年3月16日
http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20090316-OYT1T00120.htm

「 地球温暖化の影響で春の雪解けが早く始まり、北海道内の積雪寒冷地にある農業用ダムへの融雪水の流入が、約20年後には今よりも半月程度早まることが、寒地土木研究所(札幌市)の中村和正上席研究員らの研究グループによる試算で明らかになった。

 米の栽培期間中に渇水の頻度が高まることを示す結果だ。今後はダムの貯水管理方法を見直すなど、対策を検討する必要がありそうだ。

 研究グループが試算の対象としたのは、空知支庁管内にある農業用ダム。農業用ダムは、融雪や降水で流れる水を一時的にためて、米の栽培に必要な水を順次、流していく機能を持つ。国土交通省北海道開発局によると、道内にはこうした農業用ダムが53か所ある。

 研究グループは、同地方でのこれまでの気温や降水量、河川流量の観測結果を基に、2031~50年の20年間について、ダムへの水の流入量などを予測した。

 その結果、この20年間では気温が現在よりも1~2度上昇し、融雪が2月頃から始まる年が多くなることがわかった。流入する水の量は年間で1割以上増えるものの、3月末にはダムの貯水量が満杯になり、ためきれない水を無駄に放流しなければならなくなるという。その場合、最も水が必要とされる代かきが行われる5月上旬には、融雪水が枯渇し、水が十分流れず、農作業に支障をきたす恐れがある。

 また、水田へ供給すべき水量について調べたところ、転作がなされず作付け率100%で推移した場合、20年間のうち15年は水不足に陥ることもわかった。中村上席研究員は「寒冷地の稲作にとって雪は貴重な水資源。道内全域の実情を詳しく調べる必要がある」と話している。 」

(2009年3月16日11時22分 読売新聞)
                                                 
                                                   以上

2009年3月14日土曜日

また国産偽装 ロシア産シジミ


どうして何度も何度も偽装が起こるのでしょうか。


経営者なら当然違法なことと分かっているはずです。

今回の事件も記事によれば、偽装を意識的に行なっていたのは明白です。

罰則規定が甘いのでしょうか・・・。

消費者も安全で美味しく、かつ安ければロシア産のシジミの表示でも買います。

経営者の皆さん、姑息な手段で消費者を騙すのではなく、もっと消費者のことを考えた食材を提供して欲しいと思います。

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≪ ロシア産シジミを国産と偽る 秋田の業者、県が改善指示 ≫
asahi.com 朝日新聞2009年3月13日
http://www.asahi.com/special/071031/TKY200903130299.html

「  ロシア産のシジミを青森や茨城県産と偽って販売したとして、秋田県は13日、秋田市外旭川の水産物卸会社「秋田丸魚」(石黒功一社長)に対し、産地などの表示を義務づけたJAS法違反の疑いで改善を指示した。

 県によると、同社は昨年10月~今年1月、入荷したロシア産のシジミ約1万2千キロのうち、少なくとも約6600キロを秋田県内のスーパーや鮮魚店、卸会社など計34社に青森県産や茨城県産と口頭で偽って説明し、販売していたという。伝票にも茨城県産と記載していたという。3キロずつネットに小分けされており、通常は産地を示したカードを入れて販売するが、偽装分についてはカードを入れていなかった。

 関東農政局の食品表示110番に1月、匿名で情報提供があり、県が立ち入り調査などをして分かった。石黒社長は「販売担当者が1人で起こした。国産シジミが手に入らなかったため、ロシア産を使った。健康障害はなく、国産と偽装したロシア産については価格の上乗せもしていない」と話した。 」

朝日新聞2009年3月13日20時13分


                                                       以上

2009年3月13日金曜日

もったいない! 霜被害の青森リンゴ



食べて害があるわけでもなく、霜とひょうの被害で見た目が悪くなったリンゴが大量廃棄の危機にあっているという記事ですが・・・。


他方で記事によると、リンゴの需要が落ち込み価格を維持するため、生食リンゴの出荷も制限しているとのことです。

消費者にとり何かスッキリしない情報です。

主婦は、5円でも10円でも安いものを買うためにスーパーをはしごします。

確かに適正価格というものがありますが、昔から比べるとリンゴの価格も高くなったと思います。

私はリンゴが大好きです、アップルパイもリンゴジュースも・・・、しかし高ければ買うことを当然控えます。  

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≪ 青森リンゴ:大量廃棄の危機 霜被害で加工処理追いつかず ≫
毎日jp 毎日新聞 2009年3月13日
http://mainichi.jp/select/wadai/news/20090313k0000m040119000c.html

「 霜とひょうによる過去最悪の被害を受けた08年産青森リンゴ。見た目の悪さなどから膨大な量が加工用に回され、処理しきれずに廃棄される危機に陥っている。県内分の約4割を生産する弘前市では加工業者が仕入れを制限。2月末現在、農家の在庫は約33万箱(1箱20キロ)に膨れ上がった。さらに世界的な不況が出荷調整の追い打ちをかけ、生産者は「常温保存のリンゴは1~2週間で腐り始める。捨てざるを得ない」と悲鳴を上げている。

 被害は昨年4~9月にあった。暖冬で早く開花したことで霜にさらされ、9月は直径約5~7ミリのひょうが降り、収穫間際のリンゴが傷付けられた。県のまとめでは、被害面積約1万600ヘクタール、損失額は約103億円に上った。

 大量の売れ残りを見込んだ関係団体は昨夏、味は変わらないとPRし、傷つきリンゴのジュースを開発。しかし、傷のないリンゴも需要が落ち込み、値段が前年の約8割にダウン。価格下落を防ぐため、生食リンゴの出荷を制限せざるを得なくなり、市場に回らない分がさらに加工用に回された。

 契約農協からのリンゴすべてを受け入れ、ジュースなどにしている弘前市の県農村工業農協連合会では、ジュース用リンゴの在庫が夏に平年の約2.4倍になる見込み。1日の処理量を1.5倍に上げても、すべてをさばくには例年より約2カ月長くかかるという。100箱の在庫を抱える農家の男性(52)は「1箱の買値が50円とも聞く。完全な値崩れで捨てるしかない」と嘆く。県りんご協会(弘前市)の福士春男会長は「体力のない農家はもたない」と破綻(はたん)の連鎖を危惧(きぐ)している。【後藤豪】 」


毎日新聞 2009年3月13日 2時30分(最終更新 3月13日 9時54分)


以上

2009年3月12日木曜日

韓国の話 食品検査の手抜き


韓国の記事のお話しですが、よく読むと日本にとっても、大変参考となりそうな内容であると思い取上げてみました。

まず疑問に思ったのは、韓国では『流通されるすべての食品は、販売前に検査を受ける』とありますが、日本でも全ての食品が検査されているのでしょうか?

日本の現状はどのようになっているのでしょうか・・・。

さて、韓国での問題点を整理してみますと以下のようになります。

1)食品検査機関どうしの熾烈な競争があること
2)食品検査機関が、いい加減な検査をして摘発されても指定の取り消しや営業停止を受けるだけで刑事処罰の規定がない
3)食品検査機関の検査員らの専門性が低く、再教育のプログラムがない
4) いい加減な検査を受けた食品を撤去・回収せず放置

この状況をみると形だけの食品検査機関であり、何のメリットも消費者にはないように思えます。


行政の思惑が全く異なってしまったようです。

残念ですが、民間に委託する場合は、厳しい罰則と対で運用しなければなりません。

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≪ 食品検査の手抜き、なぜなくならぬ ≫
中央日報 Joins.com 2009.03.12
http://japanese.joins.com/article/article.php?aid=112521&servcode=400&sectcode=400

「  流通されるすべての食品は、販売前に検査を受ける。安全性に問題はないか、規格に合っているかなどをチェックし、問題がなければ販売される。食品衛生機関がこのような検査を実施している。大手食品メーカーは独自の検査機関を持っているが、小さな会社は専門機関に委託している。

このような検査機関がいい加減な検査を行い摘発された。畜産物の検査機関24カ所のうち5カ所、食品衛生検査機関61カ所のうち21カ所が偽った検査結果を発給するなど、違法行為を行ってきた。いい加減な検査のため、食品安全に問題が生ずる可能性もある。ある検査員は赤色2号が入ったキャンディを「非適合」から「適合」と処理した。赤色2号は発がんの可能性のある有害色素で、子どもの食品として使用が禁止されている。

このようなことが行われる最大の理由は、し烈な競争のためだ。食品検査機関(65カ所)が激しく争いを繰り広げていることから、ダンピングが行われている。食品医薬品安全庁が告示した鉛の検査料は7万6700ウォン(約5008円)だが、実際は1万2000ウォン(約783円)しか受け取っていない機関がある。また3万6000ウォン(約2350円)の総重金属の検査を5000ウォン(約326円)で行っている機関もある。食品会社の要求通りに、いい加減な検査証を乱発し、適当に検査を処理していくのだ。

食品検査機関と指定されれば、特別なことがない限り、営業を続けることができる。再認証の手続きが行われていなかったのだ。また、いい加減な検査をして摘発されても、指定の取り消しや営業停止を受けるだけで、刑事処罰の規定がなかった。オーストラリアは懲役10年の刑に処される。今までこのような調子だったため、いい加減な検査が絶えなかった。

検査員らの専門性も低く、再教育のプログラムがない。検査員620人のうち37%が入社して2年未満だった。今回、摘発された検査機関は、検査員を最低限2人配置すべきところを1人しか配置していなかった。食品医薬品安全庁の検査管理チームのチェ・ヒョンチョル研究官は「新規採用者が多いうえ、よく入れ替わることから、専門性が落ちる」と話している。

いい加減な検査を受けた食品を撤去・回収しないことも問題だ。生物学的同等性試験で薬品の同等性が証明できない製品は、販売を禁止している。食品も薬品と同様に人体に害を及ぼすにも関わらず、放置しているのだ。食品は薬よりも賞味期限が短く、量が多いという理由から免罪符を与えている。

専門家らは、検査料が一定の水準以下にならないように制限するための制度を導入し、検査員の資格証明制度を導入しようと提案している。 」

中央日報 Joins.com  2009.03.12 10:42:32

                                            以上

2009年3月11日水曜日

11万羽の命 鳥インフルエンザ 豊橋


動物愛護団体の方はどのように感じておられるのでしょう・・・。

数の多さにやりきれない思いがします。

対策が子供の頃に遊んだ、陣取りゲームのような対策で本当に大丈夫なのでしょうか・・・。

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≪ 鳥インフル、ウズラ11万羽の殺処分開始…豊橋 ≫
YOMIURI ONLINE 読売新聞2009年3月11日
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20090311-OYT1T00995.htm

「 愛知県豊橋市のウズラ農場で発生した鳥インフルエンザで、県は11日、3例目の高病原性ウイルス「H7型」が確認された同市杉山町の農場でウズラ約11万羽の殺処分を始めた。

 また、農場で採取した検体を動物衛生研究所(茨城県つくば市)で調べた結果、検出されたウイルスが1、2例目と同じ弱毒性の「H7N6型」と確認された。

 一方、県は同日、1例目の豊橋市南大清水町の農場から半径5キロの移動制限区域内の採卵鶏農場2戸について、新たに卵の出荷再開を認めた。同区域内の採卵鶏農場10戸すべてで、鶏卵が出荷できるようになった。 」

(2009年3月11日21時34分 読売新聞)

                                              以上

2009年3月10日火曜日

「就農支援資金」制度とその資金流用 農水省


「就農支援資金」制度の存在を知りませんでした、・ ・・と言っても、私は農業関係者ではありませんので実害はありません。

支援金だ、助成金だ、補助金だと言って、行政からは様々な施策に対してお金が支払われています。

当然、国民の税金から支払われるのですから、厳正に審査をして欲しいと思います。

そのために繁雑な手続きや厳しい審査は当たり前と思います。

真に若い新規就農者への支援資金であれば、行政は単に資金を提供するだけではなく、新規就農を希望する若者へ、いろいろな角度からの働きかけが必要ではないでしょうか。


また、行政がその予算が余ったからと言って他に使ったのでは、それは許されることではありません。

なぜ制度が利用されないのかを、もっともっと考えるべきではないでしょうか。

そうすれば「就農支援資金」制度の問題や、農業政策そのものの問題点も浮かび上がってくるのではないでしょうか。

行政の皆さん、よろしくお願いします。

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≪  厳しい審査、利用進まず 就農支援資金制度  ≫
CHUNICHI Web 中日新聞 2009年3月10日
http://www.chunichi.co.jp/article/feature/ntok0083/list/200903/CK2009031002000200.html

「 「就農支援資金」制度は、新たに就農を希望する個人や法人に対し、研修に必要な資金(最大200万円)、農村への転居費などの準備資金(同)を国が3分の2、都道府県が3分の1を負担して無利子で貸し付ける。2000年度から2800万円を上限に農機具の購入などを支援する施設等資金も加えた。

 今回、流用が発覚した旧・農業経営基盤強化措置特会(旧基盤特会)に就農支援資金が設けられたのは1994年度。コメの市場開放を決めた93年のウルグアイ・ラウンド農業合意を受け、農水省が総額6兆100億円規模の国内農業対策の一環だった。

 しかし、実際の融資額は年間30億円前後と貸付枠の10%台にとどまることもあり、07年度の貸付件数は1000件を割り込んだ。農水省は「資金需要が少ない」と説明するが、繁雑な手続きや厳しい審査で若い新規就農者の利用が進んでいないのが実情だ。 」

中日新聞 2009年3月10日

                                               以上

2009年3月9日月曜日

国産の食材や食品の輸出促進


NPO「日本食レストラン海外普及推進機構」が主催した国際シンポジュームだそうです。


日本食レストランの海外普及ということなら何となく理解できますが、国産の食材や食品の輸出の促進となると、日頃食料自給率を意識する私にはいま一つ理解できません。

ましてや北海道の農協の長いもの例が出てくると、さっぱり分かりません。

記事を深読みしているのかも知れませんが、国産の食材や食品の輸出促進とは何でしょうか?キッコーマン醤油の輸出促進なら私もクリアー分かりますが・・・。

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≪ 日本食普及:食材や食品の輸出促進テーマに国際シンポ ≫
毎日jp 毎日新聞 2009年3月9日
http://mainichi.jp/select/biz/news/20090310k0000m020022000c.html

 「 日本食の海外普及に取り組む特定非営利活動法人(NPO)「日本食レストラン海外普及推進機構」(理事長・茂木友三郎キッコーマン会長)は9日、東京都千代田区のホテルニューオータニで、国産の食材や食品の輸出促進をテーマに国際シンポジウムを開いた。

 シンポには国内外の外食、農漁業関係者ら700人以上が参加。冷凍倉庫システムの開発で、安定的な出荷体制を確立し、アジアや北米などに長いもを輸出している北海道の農協など先進的な生産者を紹介。少子高齢化で国内市場が縮小するなか、日本食の海外での普及動向やレストランの経営戦略などを探った。

 機構によると、日本食は健康的でおいしいと海外で注目を集めるが、割高な輸送コストなどが食材や食品輸出のネックになっているという。茂木理事長は「情報交換で、一層の輸出拡大に努めたい」とシンポの意義を強調した。【熊谷泰】 」

毎日新聞 2009年3月9日 18時37分


                                                     以上

2009年3月8日日曜日

中国政府の反省 人類史上最大規模の腎臓検査 汚染ミルク事件


何とも痛ましい事件だったでしょうか、多くの小さな子供が被害者となりました。


食品は流通経路が増せば増すほど、リスク管理が大変になります。

中国の場合も縦割り行政で、それぞれの過程で主管部門が異なっているようです。

食品の事故防止には、生産や製造・流通に携わる企業は、できる限りのリスクマネジメントを行なうのは当たり前であり、行政側も民間に委ねるのではなく一貫して監視のできるシステムが必要と思います。

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≪  質検総局副局長、「汚染ミルク事件」を反省   ≫
人民網日本語版  チャイナネット 2009-03-08 
http://japanese.china.org.cn/politics/archive/lianghui09/2009-03/08/content_17401232.htm

「 国家質量検験検疫総局(質検総局)の支樹平・副局長は7日、九三学社のグループ討論に出席し、三鹿製粉ミルク事件の関連問題に関して、委員たちからの質問に答えた。

支副局長は、「三鹿製粉ミルク事件の被害は、本当に多くの家庭、子供に及んだ。2008年12月時点で、病院で検査を行った子供は3千万人に上る。これは人類史上最大規模の腎臓検査となるだろう」と述べた。

委員たちから質検総局の責任について問われた支副局長は、「私たちに責任があるのは確かだ」とし、「私たちが引き受けるべきことは引き受け、管理すべきことは管理する」と述べた。

支副局長はまた、「私たちは製品の生産過程における監督について責任を負っている。しかし、リスク評価と早期警報が足りなかった。つまり、発生する可能性のある問題、どのような問題が生じるかについて、把握が十分でなかった。また、原料検査でも手落ちがあった。このことが悲惨な代価を伴った」と反省した。

支副局長は「この事件において品質検査部門は責任を逃れることができないが、無制限に責任を引き受けることもできない」と表明。牛乳の生産は、多数の部門に関連するため、段階的な監督・管理を行うことを明らかにした。具体的には以下のとおり。

▽酪農部門においては農業部門が監督・管理を行う▽工場内においては、質検総局が監督・管理を行う▽市場では工商総局が監督・管理を行う▽食卓に乗った後のことについては、衛生部が管理する。

支副局長は、「三鹿事件発生からしばらくの時間がたったが、この事件で明らかになった社会の信用問題、検査の欠陥問題、部門間の職責問題などは、依然として深刻な反省が必要な問題だ」と述べた。 」

「人民網日本語版」2009年3月8日

                                                  以上

2009年3月7日土曜日

自給率40%以下の国が!「米粉100%パン」と耕作放棄地にみなし専用米



「米粉100%パン」と「パン給食のすべてを米粉パン」どちらも100%、日本語の表現は難しい・・・、などと馬鹿なことを言っていてはいけません。


この記事によると鳥取市では、水田の約13%の約740ヘクタールが休耕田になっているとのことです。

また、鳥取県下では、85年には耕作放棄地は627ヘクタールだったのが、05年には3410ヘクタールと20年で5倍に増加したとのこです。

この記事は鳥取県のデータですが、おおむね他県も同じような状況が想像できます。

当事者の地方では、小中学生の一食の給食代が5円や20円のレベルで議論されています。

もっと食料戦略の視点から、国が積極的に現場に参加し対策を地方と一緒に考えて欲しいと強く思いました。

*私たちもお米をはじめ農家が作る穀物や野菜を積極的に購入し食べていかなければなりません。

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≪ 【鳥取】給食パン米粉100% 耕作放棄地を活用 ≫
asahi.com 朝日新聞2009年3月7日
http://www.asahi.com/food/news/OSK200903070056.html

「 鳥取市は今年12月から、すべての市立小中学校の給食のパンを「米粉100%パン」に切り替えることになった耕作放棄地に転作作物とみなした専用米を育てて荒れ地化を防ぎ、子どもに人気の米粉パンを提供する一石二鳥の試みだ。農林水産省は「米粉パン給食は増えているが、パン給食のすべてを米粉パンにするのは珍しい」としている。(北村有樹子)

 鳥取市の小中学校ではパン給食は週1回。小麦粉が高騰した08年度、パン1食分(50グラム)は41.13円で前年度より1割以上値上がりした。他の食材費も上がり、給食費は1食分で5円、年間では1人分約千円値上げした。

 こうした状況に県食のみやこ推進室は、小麦粉の代わりに米粉を自前で生産し、米粉パンを作るアイデアを提案。これを受けて、水田の約13%の約740ヘクタールが休耕田になっている鳥取市が、すべての給食パンを米粉パンに変える計画を立てた。

 市内の3農家(計7ヘクタール)が今年と来年、コシヒカリより収穫量が多く、粘り気がある稲「日本晴(にほんばれ)」と「タカナリ」を給食用に試験栽培。市内全62小中学校で今年末から、米粉のコッペパンが給食(1回1万8千食)に出される。

 県内の耕作放棄地は85年に627ヘクタールだったが、05年には3410ヘクタールと20年で5倍に増加。転作作物は大豆が一般的だが、日本海側では日照量が少なく、栽培には適さないことも耕作放棄地が増える要因という。試験栽培に取り組む鳥取市秋里の片山広道さん(70)も昨季、転作で大豆作りに失敗。片山さんは「転作作物が米だと慣れていて育てやすい。作付けせずに荒れ地になるところだった」という。

 米粉パンは「もっちりしていておいしい」と子どもたちにも好評だが、同市の試算では1食62.17円で、小麦パンより約20円高い。今年12月からの4カ月分でも全市で400万円余分にかかる計算で、県や市、県農業協同組合中央会が負担する。今後、県などがコストを下げる生産方法や加工技術を探る方針だ。

 米粉パンは全国的にも広がりつつある。岩手県は今年1月20~30日を「全県米粉パン学校給食の日」に指定し、県内551校の小中学校で少なくとも1回米粉パンを出した。新潟県十日町市では、市内で収穫した地元魚沼産コシヒカリを使った米粉パンを1月から月2回、給食に出している。 」

朝日新聞2009年3月7日

                                                 以上

2009年3月6日金曜日

やはり自国民が大切 インド小麦輸出再開に思うこと


何気なく読んでしまえば、見過ごしてしまう海外での出来事です。


食糧需給率30%台で暮らす日本人は、この記事をきっかけに少し考えないといけないと思いました。

日本はお金持ちと言われていますが、お金では買えない状況もあるのです。

以前ブログに『中国北部地区の冬まき小麦産地の干ばつ状況』の記事を取り上げましたが・・・。

インドは世界の小麦生産の上位国であることなど全く知りませんでした

さらに、インド政府はインフレから国民を守るために小麦の輸出を禁止してたことも知りませんでした

損得を考えたら高い価格で購入してくれる海外市場へ輸出した方が外貨は稼げます。

世の中、数字だけではないということです。

将来、日本はどのような荒波に飲み込まれ、どのように回避するのでしょうか。

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≪ インド、2年ぶり小麦輸出再開へ 価格懸念薄らぐ ≫
asahi.com 朝日新聞2009年3月6日
http://www.asahi.com/business/update/0306/TKY200903050340.html

「 【ニューデリー=高野弦】インド政府は5日、07年2月から禁止していた小麦の輸出を再開する方針を決めた。時期は4~5月に行われる総選挙後になるとしている。PTI通信が伝えた。

 政府は07年、上昇するインフレを抑制するため、主要因だった小麦の輸出を禁止した。当時、小麦の国内価格は国際価格の上昇を受けて、前年度比で2けたの伸びを示していたため、国内向けの供給量を増やすことで、価格の沈静化をはかろうとした。

 今年は、小麦の豊作が見込まれるため、需給バランスや価格面で問題はないと判断、輸出の再開に踏み切ったものとみられる。

 政府関係者は同通信に対して「輸出再開は、関係閣僚会議で決定した。選挙後に200万トンが輸出されることになるだろう」と語った。インドは世界の小麦生産の上位国で、決定は国際市場価格にも影響を与えそうだ。

 ただ、コメの輸出規制については従来通り、継続する方針だ。 」

朝日新聞 2009年3月6日0時52分

                                                      以上

2009年3月5日木曜日

「とんでもないことだ この問題はうちで最後にしたい」 鳥インフルエンザ


パンデミックを防止する・・・。

同紙1日の記事に『愛知県豊橋市のウズラ飼育農家のウズラから高病原性鳥インフルエンザウイルスが検出された問題で県防疫対策部会は1日「H7N6亜型」と確認したと発表した。同型ウイルスは弱毒性で国内での確認は初めて。』とありました。

知識の乏しい私には、鳥インフルエンザがここまでの緊急事態とは実感できていません。

飼育農家の方の悲痛も身につまされます。

行政の指導で、2例であわせて50万羽以上のウズラが処分されるとのことです。


鳥インフルエンザが、ここ限りで収束することを祈ります。

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≪ 鳥インフル:2例目も「H7型」27万羽追加処分 愛知 ≫
毎日jp 毎日新聞 2009年3月5日
http://mainichi.jp/select/science/news/20090305k0000m040155000c.html

 愛知県防疫対策部会は4日、同県豊橋市のウズラ農家から3日に検出された2例目の鳥インフルエンザウイルスが、1例目と同じ高病原性のH7型だったと発表した。ウズラは発症しておらず、弱毒性とみられる。県はこの農家で飼育しているウズラ全27万羽の殺処分を5日にも始める。

 新たに感染が確認されたのは同市高塚町のウズラ飼育農家で、1例目の農家の東南東約2キロ。動物衛生研究所(茨城県つくば市)が、1例目と全く同一のH7N6型かどうかなど詳しい分析をしている。

 この農家の男性経営者(63)は「病気になってもいない健康な鳥を殺されるのは非常に残念だし、とんでもないことだ。この問題はうちで最後にしたい」と話した。

 県は最初の移動制限区域と別に、2例目の農家の周囲半径5キロを制限区域とした。新たに区域内に入った農家は9戸(ウズラ1、鶏卵4、ブロイラー2、アイガモ2)で、6日からウイルス分離検査などを行う。

 また1例目の農家で殺処分したウズラ25万7500羽を埋める作業は4日完了。最初の移動制限については、19日以降に区域内で行う再検査で安全が確認された場合、26日以降に解除する。【月足寛樹、丸山進、加藤新市】 」

毎日新聞 2009年3月5日 1時58分

                                                     以上

2009年3月4日水曜日

食品偽装 もっと厳罰に 庶民感情


庶民感情としては、二度と同じようなことが繰り返されられないよう厳罰をもって臨んで欲しいと思います。


この一家はなんという家族なのでしょうか、全員がお金に目が眩んだのでしょうか・・・。

ただ検察が今回求刑した懲役1年6月は、最大級の刑と思います。
さて、裁判官が下す判決は・・・、しっかり見守りたいと思います。

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≪ 飛騨牛偽装事件、「丸明」前社長に1年6月求刑 ≫
YOMIURI ONLINE 読売新聞2009年3月4日
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20090304-OYT1T00486.htm

「 岐阜県養老町の食肉卸会社「丸明(まるあき)」による飛騨牛の等級偽装事件で、肉の等級を格上に偽って販売したとして不正競争防止法違反(誤認惹起(じゃっき))の罪に問われている同社前社長の吉田明一被告(66)の論告求刑が4日、岐阜地裁(宮本聡裁判官)であった。

 検察側は「食肉業界の公正な競争を害し、消費者の信頼を裏切った身勝手かつ短絡的な犯行」として懲役1年6月を求刑した。

 論告などによると、吉田被告は、同社前常務の次男(38)や同社養老店責任者の(56)(いずれも罰金刑確定)と共謀。2007年2月、大手ビール会社の消費者プレゼント用として、飛騨牛の「肩ロースすき焼き用牛肉」1000人分(計600キロ・グラム)を販売する契約を結び、同年11月15日と同22日、4等級の飛騨牛約330キロ・グラム分の商品箱に「飛騨牛最上級品5等級」と書かれたシールを張って等級を誤認させ、取引を仲介した広告会社に納品した。

 判決は24日に言い渡される。 」

(2009年3月4日12時35分 読売新聞)

                                                      以上

2009年3月3日火曜日

「ナノ」なのに! こんな落とし穴がありました


ナノテクとバブル時代には、株式市場で未来の技術としてもてはやされていました。

しかし今日の記事では、明るい話ばかりではないようです。

「食」から少し外れてしまいましたが、私自身が驚き、大変に気になる記事として取り上げてみました。

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≪ 超微細加工「ナノ材料」悪影響を予防、環境省検討会が指針 ≫
YOMIURI ONLINE 読売新聞2009年3月3日
http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20090303-OYT1T00628.htm

「 環境省の検討会は3日、カーボンナノチューブなど工業製品に使われる超微細加工技術を使った「ナノ材料」について、環境への悪影響を予防するための指針をまとめた。

 ナノ材料は幅広い分野で活用が期待される一方、健康被害が社会問題となったアスベストと似た性質のものもあり、人間や生態系への影響も懸念されている。しかし、有害性の評価方法は、まだ検討段階で、個々の物質が悪影響を与えるかどうかは、はっきりしない

 このため、指針では、有害性が判明した場合に備え、環境への影響を抑える予防的な措置を重視。製造事業者に対して、製造から廃棄までの過程で、大気や水などへの流出を極力避けるため、高性能の排気フィルターの使用や密閉状態での運搬など適切な対策をとるよう求めた。

 ナノ材料の安全対策では、厚生労働省が労働者への健康被害を予防するための対策を製造事業者に求めたほか、経済産業省も、製造事業者の自主的な管理を求める報告書案をまとめた。 」

(2009年3月3日15時01分 読売新聞)

                                                    以上

2009年3月2日月曜日

銀行も今後の農業に注目する時代です


若者の就職したい職業で、農業が製造業に肩を並べる時代が到来するかもしれません。

現在いろいろな企業で農業の工場化が推進されています。


消費者は安心・安全で安価な食材を求めています。

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≪ 食と農:私の思い 大手コンサル会社で農業経営を担当、畦地裕さん ≫
毎日jp 毎日新聞 2009年3月2日
http://mainichi.jp/life/food/agri/

 ◇企業の参入を支援、少しでもリスク低く
 --大手銀行系の三菱UFJリサーチ&コンサルティングが、なぜ農業経営を扱うのですか。

 畦地さん 親会社の銀行の立場では、農業にビジネスチャンスを感じるけれど、天候に左右されるリスクが高く融資しにくいので、コンサルティングを糸口に求めたという事情があります。当社としても新しい分野を開発する必要がありました。コンサルはなじまないという声もありましたが、企業の農業参入が増えて、我々により近づいてきたので1年半前から本格的に取り組み始めました。

 --農業参入は人気があるのですか。

 畦地さん 最近、引き合いが多くなって、一種のブームになっています。ただ「農業でも」と安易に考えて参入しても、事業として成り立たずに、撤退して耕作放棄地になってしまうとブームがブームで終わります。農業経営のハイリスク・ローリターンを、いかにローリスク・ローリターンに変えるかが重要です。農業をめぐる法制度から資金調達、生産品目の選定、販路の確保などを支援しています。

 --参入した企業はもうかっていますか。

 畦地さん 農業で大きな利益を出すことは難しいです。農業自体でもうけるのか、農業とそれ以外の付帯した部分でもうけるかで違ってきます。ある大手外食チェーンは本業に生産品を供給するだけでなく、イメージアップにも寄与しています。原料の安定的な確保に乗り出した酒蔵もあります。業態転換の場合は観光農園やレストランを併設するケースが多いです。自分たちでくわを持ってやるか、どこかと組むかでも異なってきます。

 --参入する側から見た現在の農業制度の問題点は何ですか。

 畦地さん 農地法で、望む土地が借りられない点です。農地を耕す人間に、いかに開放できるかがポイントになります。現行の制度で企業が農業に参入するには、初めは農業を応援する形を取った方がかかわりやすいです。まず農業を理解して、次に参入する方が手順としては良いと思います。

 --どんな農業経営が成功していますか。

 畦地さん 一定の規模以上だと、まず流通ルートを押さえて、販売先があらかじめ決まっていないと難しいです。その次に何を作るか考えたほうが良いです。また、自動車などの製造業で重視されている整理、整頓、清掃などを職場で重視する「5S」の考え方を農業にも導入し、農機具の置き場所などを整理して作業効率を上げている農場もあります。世界でも進んでいる日本の製造業の現場の手法を農業に取り入れる積極的な農業経営者が増えています。【久田宏】


 ■人物略歴
 ◇あぜち・ゆたか
 神戸市出身。関西学院大法学部を卒業後、ヤンマーに入社。農機具の営業で農家を回ったのが農業にかかわるきっかけとなった。建材メーカーやシンクタンクなどを経て、01年から現職。46歳。  」

毎日新聞 2009年3月2日 大阪朝刊

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2009年3月1日日曜日

地球が危ない! 枯れる湖を草が覆う アフリカのチャド湖 

 

たしかアラル海は既に消滅の危機に瀕していたのではなかったか・・・。


今日の記事では、アフリカのチャド湖も大ピンチとのこと。

豊かな自然は今後どうなってしまうのでしょうか。

私たちの知らない場所で、自然環境がどんどん破壊されています。

アラル海』  出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%A9%E3%83%AB%E6%B5%B7

チャド湖』  出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%89%E6%B9%96

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≪ アフリカ・チャド、枯れる湖を草が覆う 地球異変 ≫
asahi.com 朝日新聞2009年3月1日
http://www.asahi.com/international/update/0301/TKY200902280237.html

「 これが湖なのか。はるかかなたまでアシのような植物がびっしりと埋め尽くす。水面を見ることができない。琵琶湖の40倍の広さがあった湖は意外な姿をさらしていた。

 アフリカ中部のチャド湖。サハラ砂漠の南端にある。最古の猿人の化石がかつての湖畔で見つかり「人類発祥の地」という説もある湖は、この40年で水面が20分の1に減った。漁業、農業、そして住民の生活を支える豊饒(ほうじょう)の源が、縮小を続ける。今世紀中に消えてしまう運命だと、専門家の警告も出ている。

 湖の北側にある要所ボル市。船着き場の先に、一面に広がる水草を割るように幅3メートル足らずの水路が延びる。

 木製のボートに乗った。船外機は何度もうなりをあげて止まった。スクリューに水草や湖底の藻がからまるのだ。船頭が水中にさおを立て「水深、1.2メートル」と叫んだ。

 途中には、高い木が茂る場所もある。乾期になると露出する湖底から生えた木だ。

 2時間ほどかけて、ようやく広い湖面に出た。湖の中央付近なのに、深さは2.5メートルしかなかった。

 過去2万年をみると、チャド湖は大規模な縮小と拡大を繰り返してきた。だが、門村浩・東京都立大名誉教授(環境変動論)は「20世紀後半に長く続いた干ばつの影響と、流域の人口増加や大規模な農地開発に伴う水需要の増加とがからんで、最近の縮小が加速されてきた。これは、過去に例のない現象」。

 チャド湖に水を集める「集水域」は、湖に接するチャド、カメルーン、ニジェール、ナイジェリアの4カ国に加え、アルジェリア、リビア、スーダン、中央アフリカの一部を含む243万平方キロに及ぶ。日本の国土の6倍強の広さだ。集水域の人口は、91年に2200万人だったが、04年には3700万人に増えた。

湖の中央に浮かぶコギルム島。周辺の国々から移ってきた約2千人が住む。かつて120種もの魚がいた豊かな漁場が目当てだった。

 島の集会場で住民に囲まれた。アラビア語とフランス語が飛び交うなか、1人の男性が英語で話し掛けてきた。20年前にナイジェリア北部から来たミカ・フサニ・ディオさん。直径約70センチの金だらいを見せ、「昔は1日でこれに10杯分の魚が取れた。1メートル近い大物もいた。今は10センチの魚が1杯分だけ」と嘆いた。

 漁民たちは、漁網の目を次第に細かくし、幼魚まで取り尽くす

 少し離れたコロナイ島では、数百頭の牛を飼う牧畜民の集団に出会った。30キロ離れた湖畔の村から、餌場を求めて、牛たちと湖の中を渡ってきたのだ。土着種「クーリー牛」は多くの乳を出すが、生の草しか食べない。「地元の村には水も、質の良い草もなくなった」とアラジ・キンナイさん(45)は話した。

 島々からの帰路、狭い水路をふさぐ船団に出くわした。清涼飲料水、トウモロコシ粉、水道管、バイク……。幅3メートル、長さ20メートルほどの木製の船には、ナイジェリアからの「輸入品」が満載だった。

 船主のアダム・アリさん(48)は、4人の妻と22人の子どもを持つ富豪。14年前に始めた湖上貿易で一財産を築いた。「水が浅くなって船の速度が出ない。水草も邪魔をする。以前ならナイジェリアから1日だったのに、3日もかかる」。湖水が減って商売も難しくなっている。(ボル〈チャド西部〉=編集委員・武田剛、望月洋嗣)

3月1日付け朝日新聞2面に関連記事を掲載しています。 」

朝日新聞2009年3月1日1時49分


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