2009年1月30日金曜日

中国ギョーザ事件が残したもの 冷凍食品 進む原産地表示


一体私たちは何を食べているのでしょか? 何を食べさせられているのでしょか?

今回は朝日新聞の中国製冷凍ギョーザ中毒事件から1年としての特集からです。
原料原産地表示の要求は日増しに強くなってきています。

中毒症状を起こした冷凍ギョーザの輸入元だったジェイティフーズ(東京)は昨年6月から、ほぼすべての冷凍商品の原料原産地を包装に表示しているそうです。


 例えば「れんこんはさみ揚げ」の場合、「れんこん=中国/たまねぎ=中国/えび=中国/いか=アルゼンチン沖/たら=太平洋……」などと表示。

消費者はこの包装表示を読んで何を判断できるのでしょうか?

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≪ 冷凍食品、進む原産地表示 ギョーザ事件から1年 ≫
asahi.com 朝日新聞2009年1月29日
http://www.asahi.com/special/071031/OSK200901290078.html

「 中国製の冷凍ギョーザによる中毒事件の発覚から、30日で1年になる。事件は未解決だが、売り場では消費者の信頼を取り戻そうと、原料原産地を表示した冷凍食品が増えている。東京都は国内製の調理済み冷凍食品の表示を6月から義務化。追随する自治体はまだないが、メーカーの取り組みは加速している。

 「原料原産地の表示を始めました」。大阪市内のスーパーの冷凍食品コーナーでは、こんな売り文句を包装に記載した商品が目立つ。40代の主婦は「値段以上に産地が気になる」。

 農林水産省は昨年9月、全国2千人を対象に、冷凍食品を含む加工食品について原料原産地を表示すべきかアンケート。「表示するべきだ」と答えたのは81%に上った。理由は「原材料がどこの国で作られたかで安全性が分かる」(49%)、「中国など特定の国で作られた原材料を使った食品は買いたくない」(45%)だった。

 兵庫県高砂市の家族が食べ、重い中毒症状を起こした冷凍ギョーザの輸入元だったジェイティフーズ(東京)は昨年6月から、ほぼすべての冷凍商品の原料原産地を包装に表示している。表示が10項目に上る商品もある。

 例えば「れんこんはさみ揚げ」の場合、「れんこん=中国/たまねぎ=中国/えび=中国/いか=アルゼンチン沖/たら=太平洋……」などと表示。同社の親会社JTの子会社になった加ト吉(香川県観音寺市)も2月から順次、同様の表示を進めるという。

 ニチレイフーズ(東京)は包装に「QRコード」を印刷し、携帯電話で読み取れば画面に原料原産地が表示されるようにしている。マルハニチロ食品(同)は昨年9月から自社のホームページ(HP)に冷凍食品の原料原産地の表示を始めた。現在は約7割にあたる35商品の情報を掲載。対象商品の拡大も検討中だ。

 メーカー側の対応を加速させたのは東京都だ。昨年8月、都内で販売される国内製の調理冷凍食品について、原料原産地の表示を義務づけ、条例に盛り込んだ。6月から、重量に占める割合が5%以上を占める原料のうち上位3品の原産地などを表示させる。包装への印刷が原則だが、季節ごとに産地が頻繁に変わる場合はHPへの掲載などでよい、としている。違反や虚偽表示に罰則はないが、悪質な場合は企業名の公表に踏み切る。

 大阪府の担当者は、東京都の新制度がHPでの公開も認めていることから「消費者が売り場で手にとった段階では、原産地が分からないケースがあり得る。実効性のない制度になるかもしれない」と懐疑的。消費者庁新設の議論や食品表示に対する国の新たな指針を見極めたい考えだ。

 東京都と同様の取り組みを検討した広島県は導入を断念した。担当者は「県独自のルールで監視するのはマンパワーから難しい。国レベルで検討すべき問題だ」と話す。(八木正則)

 ■冷凍食品の原料原産地表示 食品の偽装表示を監視するJAS法(日本農林規格法)で包装に表示が義務づけられている加工食品は、乾燥きのこや野菜、調理した魚介類など20食品群・4品目。ギョーザやハンバーグなどの調理済み冷凍食品は、輸入品の最終加工場所を表示するだけでよく、原料原産地まで示す義務はない。農林水産省は表示のあり方について業界団体や消費者らと検討しており、3月にも結論を出す見通し。 」

朝日新聞2009年1月29日22時41分

                                                  以上

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