2009年3月16日月曜日

稲作にも温暖化の影響が 20年後の北海道



この内容は水が減少するのではなく、必要な時期に水が足りなくなるということです


自然の摂理に沿った形で農業用ダムなどの農作物の生産システムを作ってきたのですが、温暖化の影響でそのサイクルが狂ってきたということです。

温暖化による影響は、農作物そのものに与える影響と、水など外的環境に与える影響とを同時に考えていかなければならないと今回の記事で思いました。

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≪ 北海道の稲作20年後ピンチ…温暖化で雪解け早まり水枯れ ≫
読売jp 読売新聞2009年3月16日
http://www.yomiuri.co.jp/eco/news/20090316-OYT1T00120.htm

「 地球温暖化の影響で春の雪解けが早く始まり、北海道内の積雪寒冷地にある農業用ダムへの融雪水の流入が、約20年後には今よりも半月程度早まることが、寒地土木研究所(札幌市)の中村和正上席研究員らの研究グループによる試算で明らかになった。

 米の栽培期間中に渇水の頻度が高まることを示す結果だ。今後はダムの貯水管理方法を見直すなど、対策を検討する必要がありそうだ。

 研究グループが試算の対象としたのは、空知支庁管内にある農業用ダム。農業用ダムは、融雪や降水で流れる水を一時的にためて、米の栽培に必要な水を順次、流していく機能を持つ。国土交通省北海道開発局によると、道内にはこうした農業用ダムが53か所ある。

 研究グループは、同地方でのこれまでの気温や降水量、河川流量の観測結果を基に、2031~50年の20年間について、ダムへの水の流入量などを予測した。

 その結果、この20年間では気温が現在よりも1~2度上昇し、融雪が2月頃から始まる年が多くなることがわかった。流入する水の量は年間で1割以上増えるものの、3月末にはダムの貯水量が満杯になり、ためきれない水を無駄に放流しなければならなくなるという。その場合、最も水が必要とされる代かきが行われる5月上旬には、融雪水が枯渇し、水が十分流れず、農作業に支障をきたす恐れがある。

 また、水田へ供給すべき水量について調べたところ、転作がなされず作付け率100%で推移した場合、20年間のうち15年は水不足に陥ることもわかった。中村上席研究員は「寒冷地の稲作にとって雪は貴重な水資源。道内全域の実情を詳しく調べる必要がある」と話している。 」

(2009年3月16日11時22分 読売新聞)
                                                 
                                                   以上

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